ガイドライン

 平成2年の新聞に、「『電波と健康』に安全基準」という見出しで「郵政相の諮問機関、電気通信技術審議会は9日までに、人体への悪影響を初めて公式に認め、電波から人体を守るための安全基準(ガイドライン)を具体化した答申案をまとめた」(朝日新聞。6月10日)という記事が載っている。

 そして、「郵政省や専門家によると、現在、国内の電波の利用状況は、ほとんどが安全基準内におさまっているという。しかし、医療やビニール加工など、高周波の強力な電波を利用する職場や、最近急増している携帯無線機のなかには、安全基準を超える電波が局部的に出ている例も報告されている」(同上)とある。 

 同じ保存ファイルから出てきた「日経パソコン」(1992年3月30日号)の「ディスプレイは健康障害を引き起こすか」というブラウン管を使用したディスプレイに絞った記事は、先の「答申」では10KHzから300GHzの電磁波を対象としていて、ブラウン管の後部のコイルや電源装置から発生する極超低周波(ELF、50〜90Hz)は対象外なので、現場からの不安や要望を紹介する内容になっている。

 自衛策として、OAエプロンの使用や特殊なシールド板でディスプレイの側面や上面を覆い、ELFを減らす方法を紹介している。
 
 ところで、電磁波を出すたくさんの電化製品に囲まれ生活しているいまは、どうだろうか。
 この「電波が人体に与える影響については、1950年代後半、米国やソ連から安全基準が提案されたのをきっかけに、欧米で研究が始まった」(朝日新聞。6月10日)とあるし、現在でも課題、総務省の「電波利用ホームページ」「電波防護指針」で先の影響を初めて公式に認めた「答申」が検索できる、となっているのでまさに古くて新しいテーマであると言える。 

 この課題は、乱暴な言い方かもしれないが、「使っていい」とか、「使ってはいけない」という結論を出すのではなく、例えて言えば、お酒がそうであるように、上手に飲んでいれば生活を潤すが、限度を超えてしまうと「体を壊してしまうかもしれない」というのに似ているのではないか。

 影響が出る可能性があるということと、そして使うなら、そういうものはいくらでもある、賢く活用するということなのだと思う。 

 その代表として、携帯電話はどうだろう。
 米国カリフォルニア州公衆衛生局のガイドラインより抜粋し、加工したものだが
 ・携帯電話をできるだけ体から離す。
 ・通話の際は携帯電話を頭に近づけることを避け、スピーカーフォンやヘッドセットを利用する。
 ・電波が弱い場所にいる時は通常時よりも多くの高周波エネルギーが発生しているので、携帯電話の使用を避ける。
 ・高速移動する車やバス、電車に乗っている時は高周波エネルギーが多く発生しているため、使用を避ける。  
 というアドバイスは、活用する際の参考になるのではないだろうか。

 「ネット依存 中高生7人に一人」」「四六時中、手にスマホ」「病的なインターネット依存が疑われる中高生が約5年間でほぼ倍増し、全国で推計93万人に上がることが、31日に公表された厚生労働省研究班(代表・尾崎米厚鳥取大教授)の調査で分かった」「学校を欠席したり、睡眠障害につながる恐れもあり、対策が急務だ」(産経新聞。平成30年、9月1日)とあるが、「電磁波による障害にも気をつけてくださいよ」と、余計なお世話だが加えておきたい。


  

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